心理学を学んだら精神的に強くなれますか?
こんにちは。
精神科で働いていると、「心理学を勉強したらメンタル強くなる?」と聞かれるので私なりに考えてみました。
まず結論から言うと、心理学を勉強する前と後で、自分が精神的に強くなったと思うことはありません。ただ、自分の感情を冷静に落ち着いて捉え、深く落ち込まないようコントロールできるようにはなったと思います。
そもそも、「自信に満ち溢れている人」「豪快で快活な人」「明るくてリーダーシップのある人」が心理学を学ぼうと思うでしょうか。心理学に興味を持つ人は、元々思慮深く、繊細な性格である傾向な気がします。
心理学と言っても色々あり、ユングやフロイトもきちんと学ぼうとするとすごく奥が深いです。でも、学んだからと言って傷つかなくなるとか、落ち込まなくなるということはないと思うんですね。
例えば、10人に自分の評価を聞いてみると、2人は高評価、7人は普通、1人低評価をつけると言われています。つまり心理学的には全員から好かれることも嫌われることもなく、もし半数から嫌われるときは自分になにか欠点があると解釈できるのです。
9人が普通以上の評価を付けていることに満足するのか、1人が低評価を付けたことに落ち込むのかは人によりますよね。
「心理学学んだら精神的に強くなれる?」と聞いてくる子はだいたいみんな優しいので、「メンタル強くなりたいなら、メンタルのことなんて考えないのが一番だよ!」と言っています。
最後に心理学を学んでよかったこともあります。
それは、おおらかな性格になれたことです。
以前は白か黒か、0か100かはっきりさせたい頑固な性格でしたが、大抵のことはヒラリとのれんのように軽ーくかわせています。
ネガティブなことを言われて、落ち込まない、傷つかないということはありませんが、正面から受け止めてダメージ100くらう、ということは少なくなったと思います。
最後まで読んで頂きありがとうました🍀